透明性が高く、耐候性にすぐれた汎用プラスチック。耐候性に関しては、透明プラスチックの中では最も良い。

ポリスチレン、ゴム、アクリロニトリルの3成分からつくられる樹脂。3成分の比率を変えることで硬いものから耐衝撃性の高いものまでつくることができ、電気製品やOA機器のハウジング等に幅広く使われている。

強力接着剤として利用されることが多いが、硬化剤などの組み合わせで物性が多様に変化するので、エンジニアリングプラスチックとしても利用されている。熱硬化性樹脂の一種。

強度に優れ、耐熱性のような特定の機能を強化してあるプラスチックのことをいう。
熱に弱いという本質的なプラスチックの性質を改善した耐熱性の高い合成樹脂が開発され、用途に応じて使い分けられている。

シリンダ内のスクリューで可塑化した樹脂を押出口（ダイ／ダイス）から押し出して、そのまま空気中や水中で冷却して固化させる方法で、断面形状が変化しない成形物を連続的に成形するのに適している。
設備は、押出機、ダイ（サイジングダイ）、冷却装置、引取装置、切断装置からなる。

樹脂を一定の厚さに連続して圧延し、フィルムまたはシート状の成形品を作る方法である。
主にPVCフィルムの生産に用いられる。

ポリエチレンの中で最も密度が高い。
結晶化度が高く硬い。家庭用品から産業用品まで幅広く使用される。

高い温度でプラスチックを溶融して、それを金型の中に押し込み、その後で冷やして固めるもの。射出成形機は大きく2つの装置から成りたつ。融けたプラスチックを押し込む注射器のような装置を「射出装置」、金型が開かないように締め付けておく装置を「型締め装置」という。

シート状のプラスチックの加工法。
常磐上に置いた希望形状の型に加工するシートを設置し、シートをヒーターであたためて柔軟な状態にしてから型の上に垂らす。型内に空けた微細な穴からバキュームで吸引して型に密着させることで成形し、冷却後に取り出してトリミングを行う成型方法。

火源があれば燃え続けるが、火源を取り除けば自ら消火する性質のこと。
自己消火性樹脂には、塩化ビニル（PVC樹脂）などがある。

屋外で使用する際の耐久性のこと。
変形や変色、劣化などの変質を起こしにくい性質のことである。

密度が0.92付近のポリエチレンをいう。
結晶化度が低く透明である。日用品として最もよく使われている樹脂の一つである。

過熱すると軟化し可塑性を示し、冷却すると固化するプラスチックを総称していう。
チョコレートの様な性質を持ったもので再生のききやすいプラスチックである。

硬化前には液状または固体のパウダー状で、加熱により流動性を示し硬化剤や触媒あるいは熱の作用により化学変化を起こし、不溶不融性硬化樹脂に変化する。
ビスケットの様な性質を持ったもので再生のきかないプラスチックである。

ウレタン樹脂を発泡させてつくった断熱材や充填剤のこと。
発泡ウレタンは2種類に分けられ、軟質のものと硬質のものがある。

汎用プラスチックとは、プラスチックの中でも価格が比較的安く、加工もしやすい一般的な熱可塑性樹脂のプラスチックで、生活用品や工業製品などに大量に使われている。
日ごろ私たちが目にするプラスチックのほとんどが汎用プラスチックである。

不飽和ポリエステルには2種類あり、繊維強化有りのFRP用途と、繊維強化せずに使用する非FRP用途がある。熱硬化性樹脂の1つで機械的性質がすぐれており、特にガラス繊維強化をした不飽和ポリエステルは耐衝撃性にすぐれている。

押出機の先端に下向きにパイプを押出し（パリソン）、これを両端から挟み込み、更にパリソンの中に高圧エアーを吹き込み樹脂を金型の内部に押し付けることにより内部が中空で外部が金型形状の成型品を得る成型方法。

任意の形状に成形できる合成樹脂またはその他の物質群をいう。
熱可塑性プラスチックと熱硬化性プラスチックに分けられる。

直鎖状の高分子でポリエーテルの1種である。ホモポリマーとコポリマーの2種類がある。エンジニアリングプラスチックの中でも良く使われる樹脂の1つである。自然色は不透明な乳白色。

一般的にナイロンと呼ばれるこの樹脂は、ポリマーの主鎖中にアミド結合を持つ結晶性樹脂である。

ポリエチレンは、エチレンが重合した構造を持つ高分子化合物である。ポリエチレンは、容器や包装用フィルムをはじめ、様々な用途に利用されている。

ポリエチレンテレフタレートは、繊維、フィルム、ボトルとしての機能にすぐれる。PETからつくられるボトルは清涼飲料用として使用され、日常に欠く事の出来ない樹脂となっている。

合成樹脂（プラスチック）の1つで、塩化ビニルの重合反応で得られる高分子化合物である。塩ビ、PVCなどと称されることもある。
加工が容易で比較的安価であるため、世界的に普及している樹脂である。

熱可塑性樹脂の中では、衝撃強度が高い部類に入る。透明、耐熱性樹脂でエンジニアリングプラスチックの中でも良く使われる樹脂の1つである。

硬くて美しい透明性がありながら、成形や着色も容易である汎用プラスチック。
発泡化も容易で、広義の発泡スチロールとしてPSPと呼ばれる種類のものがある。PSPは、食品トレーなどにも使用されており、日常でも見かけることのある馴染み深い素材である。

テレフタル酸とブタンジオールとの重縮合反応で得られるポリエステル樹脂で、結晶性樹脂である。ガラス強化品がよく使われている。
未強化の場合、PETと同様の成形ができる。
エンジニアリングプラスチックの中でも良く使われる樹脂の1つである。

汎用プラスチックの中では最も低比重で軽量であり、繰り返し折り曲げ性に優れる。
また、100℃を超える耐熱温度があり、フィラー強化により機能的強度も向上し、軽量かつ強度と耐熱性に優れたバランスの高い汎用樹脂となっている。

メラミン樹脂は、熱硬化性樹脂の1つでメラミンとホルムアルデヒドとの重縮合により製造される合成樹脂である。
一般的に、紙などの充填剤に液状のメラミン樹脂を染み込ませたものを圧縮成形した後に加熱硬化させたものを製品とする。

尿素樹脂とも呼ばれ、尿素とホルムアルデヒドとの重合反応によって製造される熱硬化性プラスチックである。
比較的安価で、接着剤や塗料、繊維加工剤として需要がある。